「今月だけ日記」 / 中原健仁
5月6日 雨
思い立ったが吉日、「今月だけ日記(日が飛んでも気にしないVer.)」をつけることにした。
日が飛んだらもうやだVer.は何度も失敗しているからだ。
思い立つまでにかかった5日間を気にしていない時点で、すでに好調と言えよう。
今日は亜人の公開日。内容もさることながら、とにかくinnocenceが本当にクールなんだ。たくさんの人に観てほしい。
5月7日 晴れ
初のカミコベ出演。着いてすぐに2,3回迷子になった。
それくらい大きな大きな会場で、そこにたくさんの人が来ていた。
これだけの人が募金という形で「出来ることを」と思っていると考えたら、たまらなかった。
大きな声で「繋がりを大切に、前へ進めるように。」って思いをうたった。来年も本当に出演したい。
5月10日 晴れ
おとといがカミコベ後夜祭、昨日がそのまま大阪で仕事があったから、少しぶりに東京に戻ってきた。
今日は少し時間があったから、自動車免許取得に向けて、大幅に踏み出せた。
路上での教習がスタートした。焦りすぎて、サイドブレーキを外すのを何度も忘れた。路上ちょうこわい。
5月12日 晴れ
味噌汁のおいしさに感動していた。
5月14日 晴れ
親友の誕生日パーティーで、シュラスコなるものを食べに行った。
「シュラスコ行きてえ!」っていう親友の願いからだ。
シュラスコが何かを全く知らない僕は、響き的に、ボルダリング(壁登り)的なことが出来る場所かな、とか思っていた。
とにかく肉だった。ひたすらに肉だった。肉の塊を目の前でカットして出してくれる粋な店。それがシュラスコだった。
黙っているとどんどん運ばれてくるもんだから、すぐにお腹が膨れた。けど美味しかった。
5月16日 晴れ
親父とお酒を飲んだ。ボトルを空けただけじゃ飽き足らず、そこからさらにグラスで十数杯飲んだ。
親父と飲む酒はやはりうまい。そして際限が無い。起きたら全裸だった。
5月17日 雨と晴れ
近所のラーメン屋のつけ麺が、思いの外美味かった。ささやかな幸せ。
5月18日 めっちゃ晴れ
あつかった
5月19日 晴れ
海老のアヒージョとやらを初めて食べた。しびれる美味さであった。
5月20日 曇り
涼しかった。なんなら寒かった。
5月22日 晴れ
スタジオの後、大喜と飲みに行った。二人で瓶ビールを6本くらい空けた頃に大喜がマスタリングされ始める。
俺がマスターに頂いたはずの焼酎(ビン)にお湯を入れてもらって、楽しそうに瓢箪のように持って帰っていった。
俺がもらったはずの焼酎を、持って帰っていった。
5月23日 晴れ
借りては見ずに返すことを二度も繰り返してしまった名作、ニューシネマパラダイスを観た。
ついに観た。三度目の正直というやつだ。前回は無駄に延滞金を払ってしまったから、意地を見せた気分ですらある。
純情ながらすれ違ってしまう愛に感動しつつも、3時間という長さにマンネリとしてしまった。
いやしかし、トト少年がすごく良かった。数年後にまた観たい。
5月24日 晴れ
大阪はJANUSでライブ。大阪でのライブは、大阪らしい空気感がいつもある。ほかのところとはまた違うあたたかさ。
2週間もライブをしてなかったこともあって、本当に楽しめた。やっぱりライブは良い。
5月25日 雨
ひたすら東京へ戻るだけという、なんとも腰が痛くなる日だった。
5月28日 晴れ
下北沢サウンドクルージング。22時という遅い時間なのに、遊びに来てくれて嬉しかった。
久しぶりに雨中のきらめきをやったけど、色々楽しかった。いろいろ。
5月29日 たぶん晴れる
下北沢サウンドクルージングが終わってそのままニッポン放送へ。
初のオールナイトニッポン出演。初のパーソナリティ。初のアコースティックライブ。
初めてだらけで一体どうなるのか見当もつかなかったけど、終わってみればとにかく楽しかった。
「Bitter Sweet Samba」(タータラッタッってあの曲)が流れた瞬間、身体がフワッとするような感動があった。
メッセージを送ってくれるリスナーの方々のシュールさが、すごく好きだった。
5月31日 晴れ
ワンマンに向けて、スタジオにこもっていた。今日はいつにも増して、とにかくベースが楽しかった。
バンドっていうのは本当に奇妙なものだけど、だからこそ面白い。
早くライブがしたい。ワンマンがやりたい。
そして今日で「今月だけ日記(日が飛んでも気にしないVer.)」が終了する。
日記っていうものは、振り返るためにあるのだなと思った。
毎日起こる、些細で大事なことを忘れないようにするため。未来の自分を支えるため。
なんて素晴らしいものだろうか。やはり思いつきで付けてみてよかった。
こうしてその日のことを記していけば、明日の自分が少し楽しみになる。
さあ、来月はどんな日があるんだろうか。楽しみだ。
最高の味噌汁を更新し続けることを願って、終わりとしよう。